ハタフェスがあったから│高校生の夢とかえる組

By 2021年1月5日NEWS, COLUMN

ハタオリマチフェスティバルがはじまってから今年で5年。台風の中止を除いて3回開催されてきました。その間には夏祭りがはじまり、クリスマスがはじまり、と拡張を続けてきました。
5年目を迎える今、事務局では、ハタフェスがあったからこそ生まれた物語を集めてまとめていくことにしました。題して「ハタフェスがあったから」。

ハタフェスがあったから|高校生の夢とかえる組

富士吉田市では、5年ほど前から高校生が街なかで”何か”楽しそうに活動している光景を目にするようになりました。

そんな高校生たちはみんな口々に、「かえる!かえる!」と話しています。

この”かえる”は、高校生たちのグループ名『かえる組』から来ています。かえる組は、「自分をかえる。社会をかえる。」をモットーに高校生と地域をつなぐNPO法人かえる舎が地元の高校生たちと一緒に活動しているグループです。

2016年から活動をはじめたかえる組は、商店街の魅力を伝えるポスターづくりや、ふるさと納税の商品PRのお手伝いなど、地域のヒト・モノ・コトと楽しみながら関わる中で、地域の良さを見つけたり、誇りを持てる地元に出会う活動を行っていました。

2017年第2回のハタフェスでは、そんな楽しげに活動する高校生と何か一緒に出来ないかな?ということで、お声がけをしました。

私たちの打診を受けて、それまで織物という地場産業について知る機会も考える機会もなかった高校生たちは、「織物をテーマに自分たちに何ができるんだろう。」そんな自問自答からのスタートだった、訳でも実は無かったのです。

ハタフェスから少し前、「織物の魅力を伝える動画づくり」に取り組んでいたこともあり、高校生たちはそこで知った織物の歴史や裏側にある物語を改めて思い返して、さらに織物と自分たちの距離を縮めていってくれました。

知れば知るほど奥が深く、かけがえのない地元の誇りである織物の魅力をハタフェスのお客さんに届けるために、かえる組のみんなが考えてくれたこと、それは「織物のお祭りハタフェスで、幅広い方々に織物の魅力を体感してもらえるワークショップ」でした。

ここからは、実際にこのワークショップの企画運営に参加していた当時の高校生の言葉で、ワークショップがはじまるまでの話、そしてハタフェスに参加して彼女が感じたことをご紹介していきます。

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大友麻瑚さん(当時高校3年生)

私たちは、織物を幅広い人に手に取って感じてもらえるようなワークショップをすることにしました。
どんなワークショップしたら楽しいかな?と、織物に携わっている方々に相談したところ、『織物を織った時にでる「みみ」と呼ばれる廃材を使うのはどう?』と提案してもらいました。

提案してもらった「みみ」は、もじゃもじゃした毛のようなものでした。

こんなにかわいいのに、全部捨てちゃうなんて、ありえないって思いました。

そんな「みみ」をデザイナーさんや織物の研究をしている方にアドバイスをもらいながら、どうやってワークショップに活かせるか考えました。話をしながら、肌触りも気持ちいいし、色も可愛いし、腕に巻いたら可愛いよね!と盛り上がりました。

そして辿り着いたのが『もふもふブレスレット』でした!

ハタフェスまでの1ヶ月の準備期間に「手に取ってくれた人達の心に残るようなものにしよう」そんな事を考えながら準備しました。

本番当日は、余った「みみ」をテントに可愛く飾り付けて来場者を迎えました。

ワークショップはどうやったら伝わりやすいか、喜んでもらえるかを意識しました。
その結果、教える方が間に合わなくなるほど、たくさんの方々に参加していただくことができました!

「ママ、あれ作りたい」と来てくれる小さな子供たち

「高校生?何やっているの?」と話しかけてくれるお年寄りの方たち

100名を超える方々に参加してもらい、多くの方々に織物の魅力を私たちなりに伝えることができました。

今回の活動を通して、一番、達成感を感じたのは、同級生のみんなの反応と織物職人さんの声でした。地元の産業というと、一般的に高校生とはかなり遠い距離にあるものでした。ただ、私たちの活動を通して、たくさんの友達が「織物ってかわいい」と言ってくれたり、もふもふをキーホルダーのようにつけてくれたりと、地元の産業と高校生の距離を近づけることができたんじゃないかなと思います。

今では、たくさんの友達が地元の良さを聞かれると「織物」と真っ先に答えてくれます。そして、織物職人さんたちから活動に協力してもらっていたのに、むしろお礼を言ってもらえた時、もっとやりたい、もっとできるはずと、前のめりになっちゃいました。私たちが、みんなに感謝したいくらいなのに。だって、間違いなく一番楽しんでたのは私たちです。

今回の活動でお世話になったたくさんの方々への感謝の思いを胸に、私は卒業後、東京の服飾系の学校に進学します。そこで学んだ技術や知識を活かして、少しでも地元に貢献すること、少しでも多くの人に富士吉田の魅力、織物の魅力を知ってもらうことが私の夢のひとつです。

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ハタフェスがあったから。

彼女の夢の後押しが出来たのかも?しれません。